今やトラブル続きのACR-Iカード(外国人登録証) [雑記帳]
昨年7月から、フィリピン入国管理局の局長が変わりました。
先の国軍参謀長官であった、リカルド・ダビッド氏です。
アキノ大統領の信任が厚く、汚職が何よりも大嫌いと言われている人物です。
まあ、クリーンさを買われて、税関と並んで汚職の温床になっている入管を任されたのでしょう。
ところが、あまりのクリーンさゆえに、ここに来てかなりの弊害が出てきているようです。
これまでに不正に関わった職員をバンバン馘首にしたり、部署移動をおっぱじめたのです。
これには、現場に残された職員が悲鳴を上げ始めました。
今までは、曲がりなりにも大勢でやっていた仕事を、今度は少数でやらねばなりません。
特にひどいのは、ACR-Iカードのセクションです。
5人居た部署なのに、僅か1人の人員になったそうです。
この度、補充員が1人増えたようですが、それでも焼け石に水ですね。
1人が休めば、残った1人が全部仕事を背負い込む勘定になります。
このACR-Iカード、実は2006年から義務付けられました。
最初は期限など無く、発行日だけカードに記載されていましたが、前任の入管局長の時代に、
いつの間にか有効期限が5年にされてしまいました。
さて、ここで問題発生です!
有効期間が過ぎたカードの更新しなかった場合、空港で出国できません。
いや出国出来ますが、次回の入国の時にビサが失効してしまうと言われてしまいます。
これでは、何のために永住ビサを取ったのか分かりませんね。
この為に、空港ではACR-Iカードホルダーに、未曾有の混乱が起きています。
事情を知らない外国人は、帰国が叶わずに右往左往するばかりです。
言葉が出来る人ならまだ対処のしようがあるでしょうが、言葉の分らない人なら途方に呉れて
しまうでしょうね。
突然の有効期間変更の周知など、誰も知るよしもありませんから・・・
このACR-Iカード、上記のような理由でカードの更新が、最低でも2ヶ月程度は掛かるケースが
増えていると聞きます。
以前なら、特急で1週間程度で発行されていたにも拘らずです。
その間、カードは入管内に預けないとならないので、これでは急な帰国には間に合いません。
そこで私の知り合いの旅行代理店では、その対処方法としてお客から帰国のためのチケットを
預かり、そのチケットの有効期間だけ、預けてあるカードを取り戻すことにしたそうです。
これなら何とか帰国できますし、カードも更新中ということでビサも失効しません。
新長官も、クリーンさは大事ですが、環境を整えてから改革を行なって欲しかったと思います。
知人を通じて面識があっただけに、とても残念でなりません。
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