モツ鍋屋の親子がいくフィリピン紀行 3：moimoiがゆく・・・（フィリピン雑記帳）：SSブログ

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最近、お気に入りのレストラン！｜モツ鍋屋の親子がいくフィリピン紀行 4 ブログトップ

モツ鍋屋の親子がいくフィリピン紀行 3　[小説] [編集]

（親父が刺された・・・？？？）
Fさんからそう聞いた徳次だが、まだ全然頭にピンと来なかった。
何処で、誰に、何故に刺されたのであろうか？
『で、親父は無事なのでしょうか？』
頭で整理が出来ないまま、徳次はFさんに聞いてみた。

『う～んとねえ、それはまにら新聞の人に聞いてみて上げるわ、折り返すから一度電話を切るわね。』
Fさんは、それだけを言うと、電話を切ってしまった。
徳次には、チンプンカンプンだが、著者が代わって説明しよう。
Fさんは、徳次が出発して暫くしてから、事務所に配達されてきている、今日のまにら新聞を見た。
何と、そこには、バギオでの邦人殺人未遂の記事があったのである。

全くの偶然といって良い。
バギオということで、あまり気にも止めなかったFさんであるが、そこで定次の名前を見つけたのだ。
よく見れば、徳次から聞いていた苗字だし、年齢も一致する。
Fさんは、取り急ぎ徳次には連絡をした後、まにら新聞の知り合いに電話を入れてみた。
徳次にも言ったように、詳しい詳細を得るためにである。

Fさんの知り合いである、まにら新聞のHさんという男性は、幸いにも定次の事件のことを知っていた。
知っていたというより、彼は直接その話を、二人の女性から聞いていたのだ。
一人は内山さんであり、一人はシスター山野である。
内山さんはバギオ日系人会で、シスター山野は、その活動の取材で何度か会ったことがあったのだ。
定次が刺されて病院に運ばれた時、内山さんはシスターに連絡を取った。

取る物も取り敢えず病院に駆け付けたシスターであったが、定次の変わり果てた姿を見ると、わっと、
その場で泣き崩れてしまった。
その日も朝も、元気に会話をしただけに、シスターに取っても、信じ難い出来事には違いない。
『あららら、まだ死んだわけじゃないのよ・・・しっかりとしなさい。』
内山さんは、気丈にもそうシスターを励ました。

流石は、看護師長である。
これくらいのことでは、一切動揺しなかった。
定次は、相変わらず生死の境を彷徨い続けていたが、家族に連絡を取らねばならないであろう。
シスターは、定次には一人息子が居て、2人暮らしをしながらモツ鍋屋をやっていると聞いていた。
となると、その息子さんには連絡をして、状況を説明せねばなるまい。

緊急事態なので、シスターは定次の持ち物を探して、連絡先がないかどうかを確かめた。
その内に、パスポートが見つかったので、そこに書いてある連絡先に電話してみたが、誰も出ない。
それもその筈で、息子の徳次は、数日前から、このフィリピンに来ていたのである。
誰も出ないのは、当然であろう。
困ったシスターと内山さんは、まにら新聞のHさんに、相談したという訳である。

こうして、メディアに載っけることで、定次の情報を得ようとしたのだが、効果は直ぐに現れた。
まにら新聞のHさんが電話をしてきて、これから息子の徳治という人間が、こちらに向かうというのだ。
何でも、数日前から定次を探していたらしく、今はブラカンに居ると言う。
『直ぐに、そちらに向かわせるから・・・』
Hさんは、シスターにそう言うと、そのまま電話を切ったのである。

Hさんの言う通り、徳次は今、大急ぎでバギオに向かっていた。
Hさんに連絡を取ってくれたFさんから、大至急そのままバギオに向かうように、電話があったのだ。
道々詳しい話は、Fさんから電話で聞いた。
定次が道に倒れて居た所を、シスターに助けられた事、その後モツ鍋を子供達に食べさせて喜ばれ
た事、それに今回刺されたことである。

刺された理由は、まだ誰にも分からないらしい。
只、刺したとおぼしき人物は、内山さんという人が、大体把握しているようである。
それ以上のことは分からないが、親父が重体だということだけは、徳次には理解が出来た。
バギオまでの道のりは遠く、そこからでも5時間も掛かったが、どうやら定次が入院しているという病
院に到着した時は、既に夜の8時を回っていたのである。

続く・・・

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2012-08-27 08:36 nice!(0) コメント(24) トラックバック(0)

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なるほど大使館からではなくマニラ新聞から知ったわけですね。
やっと親子の対面が果たせる訳でめでたしめでたしですね？
ところで主人公の渡比はいつになるのでしょう？

by 萬久 (2012-08-27 09:45)

オマーン殿

お約束のコメ有難う御座います！（笑）

後は、生きての対面が出来るかどうかですな。

＞ところで主人公の渡比はいつになるのでしょう？

う～ん、真造が渡比するまでに、続いてれば良いのですが・・・（爆）
by moimoi (2012-08-27 10:11)

さすが、メディアの情報力は強いですね。マニラ新聞が親子対面を近づけましたか。
moimoi殿の心配を他所に、モツ鍋屋再開と共にランキングは上昇してますね。
それだけ、モツ鍋屋ファンが多いのです。
健康第一で、書き続けて下さい。
by ヤマハバイク (2012-08-27 10:12)

実在の方は、アルファベットになってしまうのね…w
FさんHさんのつぎは、やっぱMさん？
親子対面も、もう少しのところまできましたが、ちゃんと会えるのかなぁぁぁ？？
by 提督 (2012-08-27 10:24)

山葉単車さん

メディアは侮れませんな。

確かに、力はあります。

ランキングですか？

アクセス数とは別に、ここを毎日押して下さる方が居るようです。

有り難いことですわ。（嬉笑い）

もう少し続きますので、引き続きご愛読下さいね！
by moimoi (2012-08-27 10:43)

Oさん（笑）

実在は、これに限りますなあ・・・

所で、Mさんてだあれ？（爆）

by moimoi (2012-08-27 10:44)

マニラ新聞の情報収集能力は素晴らしいですね。
万が一私が比国で餓死しても新聞に載るのでしょうか？（ぷ

徳次は変わり果てた父親の姿を見てさぞ吃驚したことでしょう･･･
って言うより初比国で食べ物や水には苦労していないのでしょうか･･･（笑
by 旅の老人 (2012-08-27 10:54)

旅のご老人さん

＞私が比国で餓死しても新聞に載るのでしょうか

はい、私が取材を依頼して置きましょう！（冗談笑い）

＞初比国で食べ物や水には苦労していないのでしょうか

ああ、これ頂きっ！

明日の記事は、定次に会う前に、徳次が下痢と腹痛で倒れて、救急医療

室に運ばれるというストーリーにしましょう。

これで、対面を前に、もう一日稼げますな！（爆）
by moimoi (2012-08-27 11:10)

あぁやっと作者の狙いがわかったぞ！

新聞連載小説を狙ってるな。
で、最初の目標であるマニラ新聞に媚びを売ってるわけだな（笑
by hide.pp＠暴走 (2012-08-27 11:20)

お見事な展開のつなぎですな、あっぱれです。
by 名無しの龍 (2012-08-27 11:41)

登場人物が多いところに、さらにHさん、Fさんですか・・
私の、つるつるの脳みそでは追いつけなくなりそうです（笑）

この物語は映像で見たいものですね。
どうか、最後の感動のエンディングまで続けて、マスコミ関係者からのオファーをお待ちください。
by Tさん (2012-08-27 11:44)

比出さん

＞新聞連載小説を狙ってるな。

あ～あ、バレちゃった！（笑）

な～んちゃって、んなわけ無いでしょう。

目標は、あくまでも『直木賞』ですから！（嘘爆）

by moimoi (2012-08-27 11:56)

名無しの龍ちゃん

＞あっぱれです。

褒めても、何も出ませんぞ！（笑）

取り繕うのは、私の得意技ですから・・・（爆）
by moimoi (2012-08-27 12:03)

Tさん

登場人物は増える一方ですが、実在の方はレギュラー出演ではないので、

名前を覚えなくても大丈夫です。

＞この物語は映像で見たいものですね。

定次の行動が、NGになるでしょうな。（笑）

＞マスコミ関係者からのオファーをお待ちください。

死ぬまで待ち続けます！（爆）
by moimoi (2012-08-27 12:18)