ニセ札騒動！

昨日は、一日中倦怠感、脱力感と言うものに悩まされました。

PCに向かっても、何も書く気が起きません。

実は、書く題材が決まっていたにも拘らずです。


その題材で、今日は書きますね。

一昨日、病院での、再検査の帰り道のことです。

客を下ろしたばかりのタクシーに乗り、バクラーランまでと告げました。


アラバンからだと、スカイウエイを通るのが一番近いですな。

乗ってしばらくすると、運転手さんが何やらお札を取り出して眺めています。

（運転中に、何をしているのかな？）


よく見ると、片手にハンドルを持ったまま、片手に千ペソ札を持ち、繁々とお札をチェックしている

ではありませんか？

『運転手さん、危ないよ！』


既に、スカイウエイに入っていましたから、私が身の危険を感じでそう注意すると、運転手さんは、

『ソーリーソーリー』と言いながら、そのお札を仕舞い込みました。

『一体、そのお札がどうにかしたの？』


私がそう言うと、運転手は、『我が意を得たり』とでも思ったのか、先ほど仕舞い込んだお札をもう

一度取り出し、私に、これを見て呉れと言って差し出しました。

私は、それを受け取りましたが、触った瞬間に違和感を感じたのは、言うまでもありません。


『もしかして、これはFAKE（にせ）か？』

私が、そう言うと、運転手は、『ええっ？』と大声を出し、『やはりそうなのか？』と私の方を振り向

きながら、そう問い質しました。


『この手触りは、普通じゃないね。そして、この透かしも少しぼやけている・・・』

『ムムム、やはりそうなのかああああああああああ』

運転手さんは、運転中にもかかわらず、両手で頭を抱え込むような仕草をしました。


『運転手さん、危ない、危ないよ。』

『ああ、ごめんごめん、でもそれって本当に偽物なのかな？』

心なしか、運転手さんの声が震えています。


『一体、何処で手に入れたの？』

私がこう尋ねると、運転手さんは、少し興奮気味に教えてくれました。

この千ペソ札は、私を乗せる前に下ろした客が、支払いに使ったお札なのだそうです。


料金、280ペソの所を、千ペソ札を出してきたので、720ペソのお釣りまで渡してしまっていました。

実は、この運転手さん、かなりの老齢です。

恐らく、もう70近いのではないでしょうか？


今迄でも、千ペソ札でお釣りを要求してくる客には、凄く警戒をしていたのだそうですが、今回は、

客が他に細かいのがないというので、仕方がなく受け入れたと言いました。

『まさか、ニセ札ではないでしょうね？』


運転手さんは、そう言ったそうですが、『馬鹿なこと言わないでよ、私がそんな人を騙すような人間

に見える？』、と、そのおばさんのお客は、そう一笑に付したそうです。

『ああ、どうしよう？、これが本当にニセ札なら・・・』


運転手さんは、悲嘆に暮れ始めました。

そう言われると、私にも確信が持てません。

一番確実なのは、銀行に持って行く事ですが、運転手さんは頑なに拒否します。


『いや、これはやっぱり本物だ、本物に違いない、何故ならば、私は神様を信じている、その信じて

いる神様が、私をそういう目に遭わせる筈がないよ。』

私はそうれを聞くと、胸を締め付けられる思いでした。


今時、珍しいくらいの好好爺ではありませんか？

痛々しいくらい純粋に、神様を信じているのでしょうね。

運転手さんは、更に話を続けます。


『俺の家族は、俺がこうやって一生懸命稼いできたお金だけを頼りに生きているんだ、こんな俺を、

他人が騙すはずがなかろう・・・。』

彼はもう、自分に言い聞かすように喋っていましたね。


確かに、本当に偽物だったら大変です。

バウンドリー（タクシーの賃貸料）の支払いや、ガソリン代などを支払うと、老運転手の手元に残る

お金など、僅かなものでしょう。


しかし、私が触ったあの千ペソ札は、以前銀行で見せられれたことのある、偽1千ペソ札と、手触り

がそっくりでした。

で、これが本当にニセ札だったら、これからどうなるのでしょう？


運転手さんは、他の支払に充てるかも知れません。

無事に他人の手に渡ったとしても、不幸のたらい回しになるだけですね。

もし、ニセ札使用で捕まったら、どうなるのでしょうか？


シンジケートの一味であると疑われても、仕方がないですね。

本当に、迷惑な話です。

私達も、いつそういうニセ札を掴まされるか、分かったものではありませんわ。


セットアップにも、注意が必要ですね。

http://philippinepeso.blogspot.com/2011/02/security-features.html

少し、勉強をする必要がありそうです。


老運転手さん、あれからどうしたでしょうかねえ・・・？

http://moimoi7777777.blog.so-net.ne.jp/2012-05-09

まさか、銀行は本物と交換はしてくれないでしょうなあ・・・




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コメント 24

お早うございます。

ご気分が多少上向きで結構ですね･･･(微笑
数年前になりますがピノイ友人のサリサリでも５００ペソの偽札を掴まされました。当時ﾊｲｽｸｰﾙの姪が受け取ったものですから彼女は凄く落ち込みました。私も見させて頂きましたが総体的に色が濃かった気がします。その後その紙幣はどうしたか気にしてませんでしたが次回電話の時に聞いてみます。
私の借りていたアパートの一階の軒下で豚と鶏肉のサリサリをしていた時でしたが、使う側が意識して使ったのか無意識に市中に出回っているのかは分りません･･･(謎

まさか両替屋には偽札は紛れ込んでいないでしょうね・・・
こちらの円はしつこく確認されますが･･･(笑
by 旅の老人 (2012-09-20 07:43) 

おはようございます
運転手さんの
幸運を日本から
祈ってのポチポチです
by きた (2012-09-20 08:19) 

鴨野さん

今日は、昨日より気分が良さそうです。

デング、恐るべしですわ。（涙）

偽札ですが、最近市中へ結構出回っているようですよ。

銀行の人が、そう言っていました。

こういうのが、市中両替所やATMなどに交じっていれば、パニックになる

でしょうね。

思わず、自分の財布の中を、確かめて見たくなりました。
by moimoi (2012-09-20 08:35) 

きたさん

この爺さんは、お人好しの好々爺です。

もし、被害者であったとしても、直ぐに救いの手が伸ばされるよう

お祈りしたいと思います。
by moimoi (2012-09-20 08:38) 

偽札が出回っている話は聞きますが、私の手元には届いてません。
近所のサリサリストアのお姉さんが５０ペソの偽札を掴まされて、泣いていたので、可哀想に思った日本人が自分の本物と交換してあげて、ブログのネタにしていました。

私がおつりで受とった１０ペソコインは、オーストリアの２ドルコインでした。
外観が良く似ているので気づかず受け取り、そのまま別のスーパーの支払いで使おうとしたら、間違いコインと指摘されました。
当然１０ペソより、２ドルコインのほうが価値は高いのですが使えません。
この２ドルコイン、仕方なく私が電池交換の時に使っています。
by ヤマハバイク (2012-09-20 08:40) 

山葉さん

50ペソの偽札でも、泣く人がいるのです。

いわんや、1000ペソ札ですよね。

お釣りも上げたことですし、偽物だったら目も当てられないでしょう。

で、私の判定ですが、かなりの確率で黒だと思います。

が、この老運転手は、本物だと信じ込もうとしていました。

偽物を作っている連中こそ、許せませんな。
by moimoi (2012-09-20 08:59) 

もっと小額の紙幣なら、上手いこと紛れ込ませやすいだろうけど、
1000ペソ札だと使いにくいでしょうねぇ。

とは言え、手元に残しとくわけにもいかないので,どうにかして使うのでしょうな。
その後も、それが繰り返されて・・・・・・・・

まぁ 言ってみれば・・・ ババ抜きの ババですな （笑
by hide.pp＠暴走 (2012-09-20 09:04) 

あらぁあらぁ・・・御気の毒な運転手さん・・・

この国の紙幣の作りは悪いから、少々変でも「こんなもんかなぁ～」と
細かくチェック，見た事がないですわぁ・・・

比較的枚数を多く持つこと，持てる100ペソ紙幣を、見比べると
微妙に印刷されている位置，紙幣の外周の余白（？）が違ういますよねぇ！
by Leo (2012-09-20 09:11) 

暴走はん

本当に、ババ抜きのババですな。（苦笑）

バクラーランに到着前、ガソリンスタンドで使えるかどうか試したいと

老運転手は言っていましたが、思い直したのかそれを止めました。

捕まることを恐れたのか、将又、そこに迷惑をかける事を恐れたのか、

若しくは、偽物であった場合ショックを受けることが怖かったのかの

何れかでしょうね。
by moimoi (2012-09-20 09:19) 

Leoさん

余白や、デザインの違いは、良く見掛けますね。

あそこまで、品質にバラ付きがある紙幣も、珍しいのかも知れません。

確かに、比べること自体が、無意味に思えますよねえ・・・（笑）
by moimoi (2012-09-20 09:22) 

お気の毒ですが諦めるほかはないですね。
少しでも疑いを持ったら拒否するべきでしたね。
ご愁傷さまでした。
by 萬久 (2012-09-20 09:25) 

お萬どの

＞少しでも疑いを持ったら拒否するべきでしたね。

もっともなのですが、このお人好しの運転手さんは、強く言えなかったようです。

また、そこに付け入れられたのかも知れませんね。


by moimoi (2012-09-20 09:31) 

この星では、破れた紙幣を拒否されることもありますね。3分の2は残ってるのにダメだと聞いたことがあります。

偽札以上に使いにくくて困りました(笑)



by たばちん (2012-09-20 09:38) 

束珍さん

破れたお札を、巧みに他の札に織り交ぜてお釣りを返されると、

堪ったものでは無いですな。

まあ、16年間で、被害額がたったの100ペソなので良いのですが。。。
by moimoi (2012-09-20 09:48) 

Wow　生きてて良かった！！＾＾

1000ペソ・・・hmmmm

３日～４日の収入に当たりますな、アタシが記念に運転手さんから５００ペソで買って上げようかな。（笑
by shiNji (2012-09-20 10:02) 

師匠無事なようでひと安心しました。

デング熱は一回かかると免疫とか耐性とか出来るのでしょうか??

好々爺の運転手が可哀想ですな

自分も、以前に老齢のタクシー運転手の車に乗った時はチップを多めにはずんできました。

__
by 洗濯屋 (2012-09-20 11:07) 

神示さん

＞生きてて良かった！！＾＾

執念深く、生きていました。（苦笑）

＞記念に運転手さんから５００ペソで買って上げようかな。（笑

あ、それ伝えときますわ！（爆）
by moimoi (2012-09-20 12:26) 

洗濯屋さん

昨日は、無気力感が凄かったですわ。

ご心配をお掛けしましたね。

デング熱は、4種類くらいあるそうで、2回目3回目に罹った時が、一番

危ないのだそうです。

気をつけねばなりません。

老齢のタクシー運転手の車に乗った時はチップを多めにはずんで・・・

優しいですなあ・・・

で、私には？（爆）

by moimoi (2012-09-20 12:32) 

偽札の見きわめがわかりませんが、ポイントはあるのでしょうかね？私はよく、ロビンソンや、SMなどの両替屋を利用するのですが、不安になります。
by カカロット (2012-09-20 12:52) 

カカ様

SMの両替なら、ある程度信用が置けそうな気がします。

何せ、あそこはBDO系ですから・・・

BDOは、お金を預け入れるのも、チェックが半端ではありません。

反対に、BPIなどでは、殆ど数しかチェックしませんね。
by moimoi (2012-09-20 13:09) 

この構図なんとか変えたいもんですね。

真面目が馬鹿見る・・・・（泣）
by masao (2012-09-20 19:41) 

私も最近は安全性などを考えてハリソンプラザの中のＳＭでほとんど両替をしていましたが、確かによく紙幣をチェックしていましたね。
ところで、ＢＤＯ系とはどういう意味ですか？

そういえば、以前久しぶりにマビニの両替屋で２万円両替していたら、ダマそうとしていたので、タガログ語でボロカスに文句を言って、取り返してきましたよ。
一見さんのハポンと思っていたようでしたが、ガゴ・プータイナモ！とか罵声を浴びせたら、ビックリしていましたね。ザマーみやがれ！　笑い！
by Ryuchan (2012-09-21 00:59) 

ましゃおさん

＞この構図なんとか変えたいもんですね。

仰せの通りですよ。

特にこの国では、これが大手を振ってまかり通りますねえ・・・（涙）
by moimoi (2012-09-21 04:25) 

Ryuchanさん

BDOとは、バンク・デ・オロの略で、SMグループが経営する、比国で一番に

のし上がった銀行です。

ここに預金、送金をする時は、お金を厳しくチェックされますね。

まあ、その点安心なのですが、他銀行よりも時間が掛るのが難点ですな。

＞罵声を浴びせたら、ビックリしていましたね。ザマーみやがれ！

両替商の目も点になったでしょうな！（笑）
by moimoi (2012-09-21 04:32)